“ちょっとだけ”
2010年07月13日 スタッフ
なっちゃんの おうちに あかちゃんがやってきました。
なっちゃんは おねえちゃんになりました。
おかいものにいくとき、なっちゃんはママとてをつなごうとしました。
でも、ママはあかちゃんをだっこしているので てをつなげません。
なっちゃんはママのスカートを”ちょっとだけ”つかんであるきました。
おかいものからかえってくると、なっちゃんはのどかがわきました。
ママに ぎゅうにゅうをついでもらおうとおもったら、あかちゃんがなきはじめました。
あかちゃんもミルクがのみたいのかな・・・?ママはいそがしそうです。
なっちゃんは はじめてじぶんで ぎゅうにゅうをこっぷにいれようとしました。
とってもおもくて むずかしかったけど……
やっとのことで”ちょっとだけ”いれることができました。
なっちゃんは おうちからみえる いつものこうえんにいきました。
なかよしの ふみちゃんとあいました。ふみちゃんはママといっしょです。
「なっちゃん ひとりできたの?」ふみちゃんがききました。
「うん。ママはあかちゃんのおせわで いそがしいの……。」なっちゃんはこたえました。
「なっちゃん、おねえちゃんになったんだー。あかちゃんって かわいいでしょう?」
ふみちゃんのママがききました。
なっちゃんは”ちょっとだけ”うなずきました。
こうえんからかえると、なっちゃんは ねむたくなってきました。
「もう おねえちゃんだから おひるねしないもん……」
でも、だんだん めがとじてきちゃいそう……。
なっちゃんがいいました
「ママ”ちょっとだけ”だっこして……。」
「ちょっとだけ?」ママがなっちゃんに ききました。
「うん、”ちょっとだけ”でいいから。」なっちゃんは ねむいめを こすりながらいいました。
「”ちょっとだけ”じゃなくて いっぱいだっこしたいんですけど いいですか?」
ママはやさしくわらって もういちどききました。
「いいですよ!」なっちゃんもにっこり わらっていいました。
なっちゃんはママのにおいを いっぱいかぎながら いっぱいだっこしてもらいました。
そのあいだ あかちゃんに”ちょっとだけ”がまんしてもらいました。
これは瀧村 有子さん作の”ちょっとだけ”という絵本の抜粋です。
私の大切な1冊です。
表紙絵の女の子の絵が娘に似ているのと、なにより主人公が同じ”なっちゃん”と言うことで、2人目妊娠中に知り合いの方がプレゼントしてくれました。
初めて読んだ時はまだ妊娠中でしたが、涙がでました。
お姉ちゃんになって一生懸命にがんばろうとする姿、でも、まだまだママに甘えたい…。
3歳の娘と重なって見えました。
2人目が産まれて5ヶ月。
初めは産後のイライラや寝不足でチョットしたことで上の子を怒ってしまったり、下の子優先で「あとでね。」という一言が増えたり…。
娘も「アオちゃん(下の子のことです)ばっかりズルイ…。」
と言ったり、寝てる時にわざと大きな声を出したり。
ご飯も私の膝に座って食べたり、自分で食べなかったりと、何かと手がかかりました。
そんな時にこの絵本のことを思い出しました。
お姉ちゃんになったけど、まだまだ3歳。できるだけ、甘えさせてあげよう。
……とは言え、やっぱり、この絵本のように、うまくはいきません。
手探りしながらの2人育児。
5ヶ月経って、少しずつ・少しずつお姉ちゃんも母も成長していってます。
感情・表情豊かになってきた下の子。
お姉ちゃんは笑わそうと必死にあやしたり、歌って・踊って。時には絵本を読んであげたり。
下の子は、そんなお姉ちゃんが大好き。
保育園から帰ってくると、ぐずっていてもご機嫌になったりします。
子供同士、通じるものがあるんでしょうね。
2人の姿を見てると、育児の大変さも吹っ飛びます。
これからまだまだ暑くなっていきますが、妊婦さんも、ママさんも体調管理をしっかりして、暑い夏を乗り越えていきましょう。 (助産師 末松 悦子)
Other diaries
その外のおはなしも、是非お読みください。
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