おしゃぶりについて ~板家先生の歯科講演より~
2007年11月19日 マネージャー以前、小児歯科医の板家先生に歯の健康についての講演をしていただいた時の、 “おしゃぶり”についてのお話をご紹介いたします。
最近「おしゃぶりは舌や顎の発達を助けて鼻翼呼吸を促す」という宣伝文句や、フォルダーを付けたファッション性があるおしゃぶりを見かけるようになりました。 おしゃぶりは長期に使用すると乳歯の噛み合わせに悪影響があると考えられています。
おしゃぶりの利点は、精神的安定、簡単に泣きやむ、静かになる、入眠がスムーズ、母親の子育てのストレスが減るといったものがあります。
先にのべた鼻呼吸、舌や顎の発達を促進するというのは学問的に検証はされていません。
欠点は習慣性になりやすく、長期間使用すると噛み合わせが悪くなる。子供がどうして泣いているのか考えないであやすのが減る、言葉かけが減る、ふれあいが減る、発語の機会が減るなどが挙げられます。5、6か月以降の乳児はなんでも口へ持って行ってしゃぶります。
これは目と手の協調運動の学習とともに、いろいろなものをしゃぶって形や味、性状を学習しています。おしゃぶりを使用していると手で掴んでも口へ持って行くことができず、このような学習の機会が奪われます。親の働きかけに対する声出しや、自分からの声出しもできません。
噛み合わせの異常は2歳頃までに使用を中止すれば発育とともに改善されるということです。
実際、私の周りにいた子でおしゃぶりに依存性が強く、何度も止めようとトライされたお母さんがいらっしゃいました。なかなか止められず、その子は3歳になってもチュチュ・・と吸っていました。その後幼稚園へと行きましたが、さすがに幼稚園までは持って行きませんでしたが、帰ってからチュチュっと吸うと落ち着くようでしばらくやっていました。ものすごく依存性が強くなるんだ・・と思ってみていました。今回お話を聞き、やっぱり・・と思いました。
また本当に噛み合わせがひどくなると、ぽっかり穴があいたような歯並びになることを聞き、すごく怖いなと感じました。 ついつい、ちょっと泣き声が大きい・・とご近所を気にして、ポンと口をふさいでしまいがちですが、赤ちゃんは泣くものです。もし、使用しないといけない状況であれば、短期間で使用を中止しましょう。1歳を過ぎてくるとだんだん自我が芽生えてきて自己主張をしてきます。そうなる前にやめておかれることをお勧めいたします。
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