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30数年越しの初出場

2008年09月03日 院長

今年の夏休みは北京オリンピックがありました。今回も数々の感動シーンがありましたが、皆さんは何に一番感動されましたか。私はやはりソフトボールの金メダルと男子400mリレーの銅メダルだったでしょうか。

しかし今日のお話はそんな大それたものではありません。小学5年の息子が子ども会のソフトボール大会に初めて出場しました。よくある小学生のソフトボールの試合ですが、私には特別な思いがありました。
それは・・・ 思えば今から30数年前、自分が小学6年の時のことです。野球大好き小僧の道岡少年は地元の広島で、近所の友人たちと子ども会のソフトボールチームを作って、地域の大会にエントリーしました。自分と同じような野球小僧が数人いた我々のチームは、初出場ながら優勝候補と言われていました。道岡少年は4番バッターでショート、一つ年下の弟が5番バッターでファーストでした。夏休み前から近所の公園で暗くなるまで練習をして、当然のように地区優勝をめざしていました。

 

ところが大会の日程表が届いて唖然、呆然・・・。なんと大会の一回戦の日が、夏休みになる前に申し込んでいた「中学お受験」のための合宿とかぶっていました。東京標準テストという、かなり高額の費用のかかる合宿だったと思います。自分たちから親父に頼み込んで、親父がなんとか費用を奮発して兄弟ともに行かせてくれた合宿でした。
今更親父に「おれたちソフトボールの方に出たい。」なんてとても言えませんでした。4番バッターと5番バッターのいないチームは健闘したものの、一回戦で7対8の僅差で負けてしまいました。皮肉なことに勝った相手のチームはその後も勝ち進み、結局そこが地区優勝したそうです。
自分がいたら・・、なんて思うのは厚かましいのでしょうが、なんともやるせない、悔しさと無念さだけが残った道岡少年12歳の夏休みでした。

それから30数年、野球小僧の道岡少年もすっかり大きなおじさんになっていて、もうとっくにそんな事は忘れていました。が、息子がソフトボールにでると聞いて遠い昔のことを思い出したのでした。
さて、息子のいるチームは、校区の予選をなんとか2連勝で勝ち進み、それから数日後にあった小倉南区大会に出場しました。小倉南区大会ともなるとさすがレベルがちがいます.
序盤、息子は二試合連続となるホームランをかっとばしてチームはリードしました。しかし中盤、自力に勝る相手チームに逆転され、終盤は息子のタイムリー大暴投もあったりして、終わってみてば大敗でした。試合後、息子たちは悔し泣きをしていました。試合に出られて泣けるのは、本当はとても幸せなことです。
日頃は授業参観などはほとんど行かない私ですが、今回の息子のソフトボールの試合はすべて観に行きました。そしてそこには、野球小僧の道岡少年が“心のなかで”30数年越しの初出場をはたしていたのでした・・・、というお話でした。

 


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